2分離回収、全固体電池、COF、排熱発電、アップコンバージョンなど持続可能な社会の実現に向けた革新的技術開発。">

光は光子(フォトン)という粒からなっています。特に太陽光は再生可能エネルギーの代表的なものであり、脱炭素社会の実現に向けてはその有効利用が課題となっています。光エネルギーは、様々な形態の二次エネルギー(電気、水素、アンモニア等)の発生に加え、酸化チタンなどの光触媒と組み合わせた場合には抗菌・抗ウイルス・防汚等の環境浄化・衛生用途に利用できるため、光エネルギーの高効率な利用が課題となっています。
このように光、特に太陽光は重要な一次エネルギー源ですが、その利用には極めて根本的な制約が存在しています。それは、ある「しきい値」よりも高いエネルギーを持つ光子群(=ある波長よりも短波長側の光)しか利用できない点です。例えば、水分解による水素生成光触媒やCO2を原料として炭化水素生成を行う光触媒が有意に利用できるのは青色より短波長側の部分のみ、植物が光合成を起こせるのは赤色より短波長の部分のみ(緑色は利用不可)、となります。
フォトン・アップコンバージョン(UC)は、このような制限により「現在未利用で捨てられている光エネルギー部分」を利用可能な波長に変換する「光の短波長化技術」です。最近我々が開発した新材料によって、自然太陽光より低強度な入射光に対しても高い効率でUCが可能となっています(本学ニュースリリース、日産自動車様リリース、日本経済新聞オンライン、朝日新聞デジタル、日刊工業新聞オンライン)。加えて、自然太陽光程度の弱い可視光を紫外光に高効率に変換する新材料の創出にも成功しており(本学ニュースリリース)、現在産業界と連携してその社会実装を目指しています。これらの成果は我々のオリジナルの材料コンセプトから生まれた革新的成果であり、広い応用範囲をもつ光のエネルギー利用効率の向上を行える基盤的技術となっています。例えば、本技術は、光触媒や人工光合成技術と組み合わせて、それらの太陽光利用効率を向上させることが可能です。
関連資料:三重項-三重項消滅を用いた光アップコンバージョン: イオン液体を溶媒とした試料の開発,特長,および光物理特性(放射線化学, 2019)
関連資料:可視光を紫外光に変換する光アップコンバージョン(光化学, 2020)
関連資料:太陽光エネルギーを有効活用する固体の短波長変換材料(伝熱, 2023)
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